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小学校2年生の国語の教科書に全米も涙なしにはいられない

小学校2年生の国語の教科書に全米も涙なしにはいられない


小学2年生の音読を聞いて、これは全米も涙しにはいられない作品だったのではないかと、大人になって気づかされた作品がありました。






涙なしにはいられない君の(作品)の名は

タイトル:<ふたりはともだち>


https://ameblo.jp/sorosoro-ok/entry-12824781104.html




お手紙
アーノルド=ローベル 作
みき たくや やく

がまくんは、玄関前に 座っていました
かえるくんがやって来て言いました

「どうしたんだい、がまがえるくんきみ悲しそうだね」

「うん、そうなんだ」
がまくんが言いました

「今、一日のうちのかなしい時なんだ
つまり、
お手紙をまつ時間なんだ
そうなると、いつもぼく、とてもふしあわせな気持ちになるんだよ」

「そりゃ、どういうわけ」
かえるくんがたずねました

「だって、ぼく、お手紙 もらったことないんだもの」
がまくんがいいました
「いちどもかい」
かえるくんがたずねました
「ああ いちども」
がまくんがいいました

「だれも、ぼくにお手紙なんかくれたことがないんだ
毎日、ぼくの郵便受けは、空っぽさお手紙をまっているときがかなしいのはそのためさ」

ふたりとも 悲しい気分で
玄関の前に こしを下ろしていました



すると、
かえるくんが言いました
「ぼく、もう 家へかえらなくっちゃ、
がまくん
しなくちゃいけないことが、あるんだ」

かえるくんは、
大急ぎで家へかえりました
エンピツと紙をみつけました
紙になにかかきました
紙をふうとうにいれました
ふうとうに、こう書きました
「がまがえるくんへ」
かえる君は、
家からとびだしました



知り合いの
かたつむり君に会いました
「かたつむりくん」
かえる君が言いました
「おねがいだけど、
このお手紙をがまくんの家へ持っていって、
ゆうびんうけに
いれてきてくれないかい」

かたつむり君が言いました
「まかせてくれよ」
かたつむり君は言いました
「すぐやるぜ」
それから、かえるくんは、
がまくんの家へもどりました

raisechild.hatenablog.com


がまくんは、
ベットでお昼寝をしていました
「がまくん」
かえるくんが言いました
「きみ、おきてさ、おてがみが来るのを、もうちょっと まってみたら
いいと 思うよ」
「いやだよ」
がまくんが言いました
「ぼく、
もうまってるのあきあきだよ」

かえるくんは、
まどから
ゆうびんうけを見ました
かたつむりくんは、
まだ来ません

「がまくん」
かえるくんが言いました
「ひょっとして、だれかが、きみに、お手紙をくれるかもしれないだろう」

「そんなこと あるもんかい」
がまくんは言いました
「ぼくに
お手紙をくれる人なんて
いるとは思えないよ」
かえるくんは、
まどから のぞきました
かたつむりくんは、
まだやって来ません

「でもね、がまくん」
かえるくんはいいました
「きょうは、
だれかが、きみにお手紙をくれるかもしれないよ」

「ばからしいこと、言うなよ」
がまくんが言いました
「今まで、だれも、
お手紙 くれなかったんだよ
今日だって同じだろうよ」

かえるくんは、まどからのぞきました
かたつむりくんは、まだやって来ません

「かえるくん、どうして、きみ
ずっとまどの外を見ているの」
がまくんがたずねました
「だって、今、ぼく、お手紙をまっているんだもの」
かえるくんがいいました
「でも、来やしないよ」
がまくんが言いました

「きっと来るよ」
かえるくんが言いました
「だって、ぼくが
きみにお手紙出したんだもの」
「きみが」

がまくんが言いました
「お手紙に、なんて書いたの」
かえるくんが言いました
「ぼくは、こう書いたんだ」
≪親愛なる、がまがえるくん
ぼくは、きみがぼくの親友であることを
うれしく思っています
きみの親友、かえる≫

「ああ」
がまくんが言いました
「とても いいお手紙だ」

それから、ふたりは、
げんかんに出て、
お手紙が来るのを
まっていました
ふたりとも、とても しあわせな気持ちで、
そこにすわっていました

長いこと まっていました

四日たって、
かたつむりくんが、がまくんの家につきました
そして、かえるくんからのお手紙を、
がまくんに わたしました

お手紙をもらって、
がまくんは、
とても よろこびました

おわり



ふたりはともだち




どうでしたでしょう


子供の声でこの話を聞くと涙補正30%いや80%ぐらいかかります。

昔、教科書でやっている時は、手紙もらえて良かったねぐらいの気持ちでしたが、大人になって読むと


まあ~~、なんちゅうええ話やと感動をしてしまったのです。



ポイントは、がまくんのあきらめ具合。

自分の子供の声で、がまくんのあきらめの気持ちを聞いてみて下さい。感情移入せずにはいられません。


そして、そこに現れる かえるくん!!


あまりに粋じゃないか。なんちゅうええやっちゃ!


大人になってわかる、こういう人のありがたさ。


おでんに出汁(だし)が、しみこむような感覚。


かえるくんの行為は、まさに心の出汁



さりげなく現れる『かたつむりくん』


このかたつむりくん、配達に4日かかってしまうのです


いいんです、4日かかってもいいんです。


手紙を出したことを、その間にかえるくんは、がまくんにばらしてしまうのです。

普通ならサプライズは、隠しておきたいもの。

それをあえて先に発表してしまうのです。

サプライズは、やっている本人が相手の喜ぶ顔をみて、自分が嬉しいという、ある種自己満足の行為。


このかえるくんは、そんな自己満足なてがみを出したわけではないのです。


全米も涙するはず。いやしてもらおう。


かえるくんは、さらにてがみを出したことに加えてないようまで言っちゃうのです。


なんでしょう、かえるくんの愛にあふれた行為は。


そして、がまくんの聞いたあとの



『ああ』


大人になって、この作品の『ああ』の深さに気づかされます。


そしてがまくんは言うのです『いいお手紙だ』


余計な言葉はいらない。付け加えない美学。






すごい作品だよ


登場するのは、たった3人

簡単にまとめると、手紙をもらったことないけど初めて手紙もらったというだけの話。


しかーし、子供の音読で聞いた時の衝撃!!


3人の短い言葉ながら感じる友情。



ワン○ースみたいに、だらだら長くやればいいってもんじゃない(こころの声)



手紙を4日間まつ、その喜び。『24』ならシーズン4までいけてしまう時間ですよ。ジャックでは耐えられません。



これは、かたつむりくんにしか出来ない仕事ですよ。


もう一度、がまくんを自分や身近な人を思い浮かべながら読んでみて下さい。














以上、小学校2年生の国語の教科書に全米も涙なしにはいられないでした